Japan Aquatic Products Export Council

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水産物・水産加工品輸出拡大協議会

2017年3月19日

Boston SENAセミナー・商談会報告

ボストンコンベンションセンターで開催された、第37回Seafood Expo North Americaに水産物・水産加工品輸出拡大協議会として出展し、セミナーと商談を実施した。主催者の発表によると、出展団体数は昨年より86社増え1348団体であった。海外からは53か国からの出展があり、会場面積は過去最大の、23,565平米となった。来場者数は4月中旬現在未発表であるが昨年は21,680名であった。

 

今回日本からの出張者は、協議会の白須理事長を団長とし、JF全漁連 三浦部長、全蒲 奥野専務、全海水 中平専務、熊本県海水養魚漁協 金棒課長、をセミナー講師として、また事務局として、浅川、今野が参加し、商談者として、講師3名とニシウオマーケティング奥平(取)、大橋部長と、亀和商店 和田社長が参加し、総勢10名となった。

 

本協議会ブースは、6ブース(6mx9m)を確保し、奥から、バックヤードでの調理と食材・資材保管スペース、手元を映し出すモニターを背面に設置した調理デモと水産物のセミナーステージ、両サイドに訪問者をブース内に呼び込むためのモニター、商談テーブル4セット、ストッカーを3台、英文パンフなどを置くラックを配置した。天井から遠くからでも協議会のブースが認識できる様、白を基調としたExcellent Seafood Japanのロゴ付きHanging Signを吊るした。  ブース内の商談テーブルは、セミナー中は移動し、教室形式に編成し、商談とセミナー共用とした。

 

開会前日の11時から会場に入った。場内はブース造作などで資機材が散乱し、雑然としていたが、本協議会のブースはほぼ出来上がっていた。

入場バッジの入手、ブースレイアウト、備品の確認、食材の着荷数や状態の確認、ブースへの搬入、ショーケース内の展示、翌日からの本番の日程確認等を16時ごろまでには終了した。気になった点として、調理デモスペースの背面のモニタ-の高さが低く、人が立つと見えなくなるなど、改善点がいくつか有った。

 19日初日は9時に入場し、最終確認をしながら、朝礼で段取りの確認をし、10時会場の準備に備えた。今回、商談のための展示水産品は ニシウオマーケッティング、がブリF、鯵F、鯛F、しめ鯖、ホタテ玉冷、ホッキ貝とツブ貝むき身、亀和商店が、真鯛、キンキ、等の鮮魚、うに、イカ塩辛などの珍味加工品と食用の花などを展示し、来場者の興味を引いた。

 そのほかに、全漁連が金目鯛、熊本県海水養殖が、ブリR、平目、を展示し魚種の説明や試食をした。来場者は10時前から数百人が正門前にて待っている様子で、一部の来場者は9:45分ごろには、正面入り口から直線距離で約200m左奥の当ブース近辺に入ってきており、このイベントの人気の高さを感じた。

 来場者が多数入場する時間を見計らって、11時から、セミナーと料理デモ及び試食会を開始した。まず最初に団長である白須理事長より、挨拶と日本産水産物のアメリカ向け輸出の概況について、特に米国が輸入する水産物の日本産が占める比率は1.6%しかない、本格和食として日本産水産物をもっと食べてほしいとお願いし挨拶を終えた。

 次に、大日本水産会のアメリカのカウンタパートである米国の漁業団体National Fisheries InstitueからMs. Lynsee Fowler広報マネージャーにスピーチいただいた。その中で、日本の水産物と米国西海岸の水産物が放射能についていかに安全であり、的確に管理検証されているかを広報している。一部の報道が消費者の不安をあおるように誇張され、伝えられていることに対する、正しい実態を伝えること、例えば、福島原発の放射能漏えい量が少ないことや海の広大さについて、更に日本や米国西海外の水産物が米国政府の放射能基準の300分の1以下の線量であり、全く安全であることをアピールしていると説明。さらに、米国は消費の85%の水産物を外国から輸入しており、輸入なしには消費需要に全く答えられない事実を、国会議員などにも広く伝えていると説明した。さらに、2010-2014の間に米国に置ける寿司需要は28%増加し、20億ドル(22百億円)産業となって、更に特に若い世代で成長している。アメリカ人は日本の伝統的寿司や水産物を愛しており輸入は大歓迎ですと、援護射撃をしていただきは15分ほどのスピーチを終えた。

 

続いて、水産物セミナー1番手として全漁連三浦部長が“What do you do fo your Health?”と題して、魚介類摂取と寿命の関係、オメガ3脂肪酸が3大疾病(ガン、脳卒中、心蔵病)の抑制効果、魚に多く含まれるEPA等の栄養素、魚の摂取頻度と認知症・アルツハイマーの発症の反相関関係、これらの栄養その効果的な摂取方法は生食であること、日本のブりや鯛等の養殖の魚を1日100g食べることで、1日に必要なEPA、DHAが摂取できることなどを説明し、日本の高品質、高鮮度の水産物を生で食べることを推奨して話を終えた。

 2番手として、全海水の中平専務が、『日本の水産物の価値』と題して、最大の価値は美味しさであり、それを大きく左右する要素は鮮度であるとし、迅速で温度管理が徹底した流通(業者)が、消費者まで生食可能な鮮度で届くと説明。日本では、鮮度によって価格が大きく異なる為、生産者から末端の流通業者まで、鮮度維持に大変気を使い、そのための大切な技術として〆と目利きがある。生産者は昔から〆の技術を継承してきており、即殺し鮮度を保つをために、延髄と動脈の切断及び血抜きをしてきた。近年ではさらに背骨の神経抜きまでする業者が増えている。市場等の流通業者は目利きを伝承してきており、的確に魚の価値を評価できる。さらに、低温物流だけでなく活魚輸送などユーザーや消費者に対応するためのインフラも整備されている。さらに日本列島の周囲には暖流と寒流が入りまじり、四季折々に多種多様な旬の魚が各地で漁獲・水揚げされ、和食とは多様な魚料理を少しずつ、季節や自然の豊かさを楽しみながらいただく文化であると説明した。

 

 

午前中2本のセミナーの後、12時からLAのSushi Chef Institute の松田校長による調理デモを実施した。1日2回 4メニューについて調理実演、試食をおこなったが、1回目の1品目がブリのカルパッッチョ、2品目がブリのポキをそれぞれ50食配布した。レシピーは、カルパッチョが、ブリスライス、わさび、塩、カイヨンペッパー、グレープシードオイルに赤かぶスライスを添えて。ポキが角切りぶりを、スパイシーマヨネーズ、マンゴ、カイワレ、黒胡麻、ハラペーニョで和えて。ポキはハワイの料理で、現在アメリカでブームとなっており、来場者には美味しいと評判だった(マヨネーズソースの味が強く、ブリでなくても同じという反応が多かった)。

 

1回目の調理デモ、試食タイムは12時30分ごろ終了し3時までは、出張者による商談タイムとして、商談とサンプルの試食を実施した。商談中は3台あるモニター2機とのスピーカーで、養殖ブリ、ふぐと青森県産のほたてのプロモーションDVDを、ブース内への客寄せの為、結構な音量でエンドレスに流した。場内の音量規制は80デシベル(電車の車内レベル)であったが、会場運営会社より大きすぎるとクレームがついた。

 3時から2回目の調理デモを再開し、新たに2メニューの実演と試食が行われた。3品目

は炙りほたてロール巻と4品目はスパイシーツナ(本マグロトロ)のハワイ風である。何れもワサビと醤油と使った和食ではなく、洋風の味付けで、ソースやトッピングが洋風に工夫されていた。特に、カニカマ、タマゴ、アボガドを有明の特選海苔(海苔増殖振興会協賛)を使った裏巻にオホーツクの玉冷ほたての炙りを乗せたロールは人気が有った。

 

3時45分頃から、セミナーを再開したが、午後の1番手は、熊本県海水養殖漁協の金棒課長による、“Japan Mariculture Fish”と題し、日本の四季と豊かな自然環境が、寿司に代表される多彩な和食の文化を育んだ。ブリは昔から刺し身や寿司で食されてきており、品質保持の為、脱血等の技術で、生臭さを抑えている。日本の養殖魚はブリ41%、真鯛26%、続いてカンパチ、まぐろと続くが、上位2魚種で7割近い。ブリは刺し身だけでなく、焼き物や煮物で美味しく食べることができる。養殖魚としてはアメリカを筆頭に1番多く輸出されている。養殖技術については、栄養学による餌料の開発、環境に配慮した残餌が無い適量の投与等、収穫後の活け〆・冷しこみ・脱血等の処理による鮮度保持、また低温輸送だけでなく、活魚車や活魚船による輸送ネットワークの説明をし、日本の安心安全な水産物を生で食べて健康で豊かな食生活を送って欲しいとした。

  続いて、全国蒲鉾水産加工業協同組合連合会の奥野専務理事による、“KAMABOKO、Facinating Japanese Surimi Seafood” と題したセミナーが、多数のスライドによる画像を見せながら、説明が行われた。まずはじめに、練り製品の種類を、次に穴が開いている竹輪について、続いて紅白板蒲鉾について、更に日本の最近のカニカマについて、40年前に米国への輸出が開始されたが、当時は”Imitation Crab Meat or Leg”と呼ばれていたが、今では“Kanikama”やCrab Stickとして定着した。トランプ政権下では“Alternative crab” と呼ばれるかもと笑いを誘った。900年前は貴重な日本の宮廷料理だった蒲鉾が、今では世界中に広がり、庶民の食材となっている。味や栄養面でも大変優れた食品であり、調理メニューも無数にあり、原料のすりみの主要な魚である、助宗の資源管理にまで話が及んだ。最後に、現在も新商品開発が盛んであり、将来協働で仕事ができればと願っていると締めくった。

 

 4時半ごろ午後のセミナーが終わり、再度商談タイムとなった。夕方5時に終了し、後片付けと翌日の準備をして会場を出た。

 2日目と3日目も同様の内容でセミナーと商談会を実施し、無事終了することができた。

 期間中ブース来場者にセミナーと試食についてのアンケートを取った。

セミナーについて、大変良かったと回答した人は9割以上。(本音をストレートに言わない文化の影響か?)料理デモはほとんどの人が、大変良かったと回答している。(ソース等の味が濃い洋風メニューが奏功か)さらに好きなメニューの1位がはまちポキ、2位炙りほたてロール、ブリカルパッチョ、トロカルパッチョと続く。ブース内の商談で興味が有ると答えた比率1位がブリ、2位帆立であった。少数意見で、トロ、鰻、雲丹などが挙げられた。

 

 

 

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